わたなべ内科・脳神経内科クリニック

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お知らせ/健康ノート

指が引っかかる・伸びない!それ「ばね指」かも?

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はじめに

「ばね指」という言葉をご存じでしょうか。正式には「弾発指(だんぱつし)」とも呼ばれるこの病気は、日常生活で頻繁に手や指を使う人に多く見られる手指の障害の一つです。特に中高年の女性や手作業の多い職業の方、スポーツ選手などに多く発症します。ここでは、ばね指の症状や原因、診断方法、治療法、さらには予防について詳しく解説します。

 

ばね指とは

ばね指とは、指を曲げたり伸ばしたりする際に、指が引っかかったりカクンと跳ねるような症状が現れる状態を指します。これは、腱(けん)と腱鞘(けんしょう)の間に生じる摩擦や炎症が原因で、指の動きがスムーズにいかなくなる病気です。

手のひら側には、指を曲げる「屈筋腱(くっきんけん)」が通っており、その腱が通るトンネルのような構造物が「腱鞘(けんしょう)」です。通常、腱は腱鞘の中をなめらかに動きますが、何らかの原因で腱や腱鞘が肥厚したり炎症を起こすと、腱の通過が妨げられ、指の動きに異常が生じます。この状態が進行すると、指が曲がったまま戻りにくくなったり、無理に伸ばすと「ばね」のように急に伸びるため、「ばね指」と呼ばれます。

 

ばね指の症状

  • 指の曲げ伸ばしの際に引っかかり感や違和感がある
  • 指を伸ばそうとしたとき、急に「カクン」と跳ねる
  • 朝起きたときに指が曲がったまま伸ばしにくい
  • 手のひら側の指の付け根に痛みや腫れ、圧痛がある
  • 症状が進行すると、指が完全に伸びなくなることもある

最も多く見られるのは、親指・中指・薬指ですが、どの指にも発症する可能性があります。

 

ばね指の原因

ばね指の主な原因は、腱や腱鞘の炎症や肥厚です。以下のような要因が発症に関与しています。

  • 頻繁な手指の使用(家事、パソコン作業、手芸など)
  • 加齢(特に中高年に多い)
  • 女性ホルモンの影響(更年期以降の女性に多発)
  • 糖尿病やリウマチなどの基礎疾患
  • 妊娠・出産期(ホルモンバランスの変化)

特に、手を酷使する生活習慣や職業、スポーツによる反復動作がばね指の発症リスクを高めます。

 

ばね指の診断方法

診断は主に問診と身体診察によって行われます。指の腫れや圧痛の有無、指の動きの引っかかり、ばね現象の有無などを確認します。場合によっては、超音波検査やレントゲン検査を行い、他の病気との鑑別をしますが、基本的には臨床症状から診断されることが多いです。

 

ばね指の治療法

ばね指の治療は、症状の程度や患者さんの生活状況に応じて段階的に行われます。

 

保存療法

  • 安静:手指の使用を控え、腱や腱鞘の炎症を鎮める
  • 装具療法:指を固定するスプリントやテーピングの使用
  • 薬物療法:非ステロイド性抗炎症薬(痛み止め)などの内服や外用
  • 局所注射:腱鞘内にステロイド薬を注射し、炎症を抑える

保存療法で改善が見られない場合や、症状が重度の場合には手術療法が検討されます。

 

手術療法

腱鞘切開術と呼ばれる手術が一般的です。局所麻酔下で、肥厚した腱鞘を切開し、腱の動きをスムーズにします。手術時間は短く、日帰りで行われることが多いです。術後は比較的早期に指の動きが改善し、再発も少ないとされています。

 

ばね指の経過と予後

軽度の場合、安静や薬物療法で症状が改善することもあります。ステロイド注射も高い効果が期待できますが、再発例もあります。手術を受けた場合、多くのケースで症状の改善が見込まれます。ただし、糖尿病やリウマチなどの基礎疾患がある場合や、長期間放置した場合は、治療に時間がかかることがあります。早期の受診・治療が重要です。

 

ばね指の予防法

ばね指は再発しやすい病気のため、日常生活での予防が大切です。

  • 無理な手指の使い過ぎを避け、適度に休憩を取る
  • 手指のストレッチやマッサージを習慣づける
  • 糖尿病やリウマチなどの基礎疾患がある場合は、病気のコントロールに努める
  • 指や手首に負担のかかる動作を減らす
  • 寒い時期は手を温め、血行を良くする

まとめ

ばね指は、日常生活や仕事で手指をよく使う方に多い病気ですが、早期発見と適切な治療によって多くの場合、症状の改善が期待できます。指に違和感や痛み、引っかかりを感じた場合は、無理をせず早めに受診しましょう。日々の生活の中で手指をいたわり、予防にも努めることが健康的な毎日への第一歩です。